中里さん中里
佐久市にあるシステム・ワンは、航空機や自動車の製品開発に使う試験装置や測定機器をオーダーメイドで開発する、業界では名を知られる企業。近年は医療機器分野に力を入れているそうです。製造を担当する山浦さんにお話を聞いてみましょう。
製造部 製造技術課 技術グループ
山浦友介さん
入社1年目

中里さん中里
現在の仕事内容を教えてください。
山浦
来年の量産開始に向けて開発を進めている、当社オリジナル医療機器「RCD2000」の試作機を製造しています。これは血液検査からがん検診までさまざまな医療検査で使う機器で、患者さんから採取した細胞組織を観察しやすいよう染色し、プレパラートに自動封入するところまでを1台で効率的に行うもの。病院のコンパクトな検査室にも置きやすいよう、従来の横型から縦型に変更しました。この種類の機器では世界初の試みです。販売先はヨーロッパやアメリカ、オーストラリアなどを予定しています。

中里さん中里
すごい!試作機の製造とは具体的にどんなことを?
山浦
設計担当者が仕上げた図面を実際の形に組み立てて、頭脳部分であるソフトウェア担当者と調整したり、試運転でプログラムのバグを探して対策を考えたりしています。実際に市場に出回ると、いろいろな人が私たちの予想外の使い方をする可能性があるので、そうした「ヒューマンエラー」を予測し、あらかじめ対策を考えておくことも重要です。

中里さん中里
入社1年目ですでにそこまで任されているんですね。
山浦
まだまだ修行中ですね。例えばバグの改善に悩んでも、正解に導いてくれる知識と経験がまだ足りないんです。上司に「知識は持っておいた方がいい」と言われてからは、「合計1万時間の勉強」を目標に、本やウェブサイトで独学で学んでいます。

中里さん中里
上司や先輩に相談することもありますか?
山浦
はい。まず自分でじっくり考えて「こう思うのですが」と相談すると、みなさん親身に助けてくれますね。特に各グループのリーダーは知識や経験が豊富なだけでなく、優しさも男気もある方ばかり。私も当社の一員になったからには、そうした存在を目指したいですね。

中里さん中里
良い環境ですね。続いては医療機器部門を統括する田代所長です。
富岡事業所 所長
田代哲さん

中里さん中里
田代さんは医療機器製造のベテランだそうですね。
田代
この道30年近くになります。現在開発中の機器「RCD2000」は、私自身10年前から構想があったものを形にすることができました。

中里さん中里
開発にどれくらいの時間がかかったのですか?
田代
取引先であるドイツの医療商社を通じて病院の検査技師など現場の声をヒアリングするところから始め、設計だけで2年かかりましたね。試作機が完成したら病院で試験的に使ってもらい、その評価を元にさらにブラッシュアップしてと、改善を重ねてきました。

中里さん中里
医療機器の場合、申請にかかわる作業も大変だと聞きました。
田代
そうなんです。発売前に薬事法の認可を取得しておくと信頼度が上がるのですが、その手続きには非常に時間がかかります。1台の機器を開発し発売するまでには、長い道のりがあるんです。

中里さん中里
どんな人と一緒に働きたいですか?
田代
もの作りに興味がある人、ものを作る喜びを知っている人でしょうか。ドラマ「下町ロケット」に感動した!なんて人でもいい。たとえ文系学部卒業でも、興味さえあれば入社後にどんどん伸びるものです。3年で変われますよ。40代からソフトウェアの勉強を始めてできるようになった人もいるんです。ピンときた方は、気軽に話を聞きにきてください。
中里さん中里
心強いですね!最後は市川社長にお話を伺います。
代表取締役
市川時男さん

中里さん中里
医療機器に力を入れたきっかけはなんですか?
市川
これまで当社は、航空機や自動車関連の試験装置や測定機器など、「お客様に合わせた一点もの」をオーダーメイドで作ってきました。その経験を生かして量産可能なオリジナル医療機器にチャレンジしたのは、事業を安定させるため、そして当社オリジナル製品で多くの人の役に立ちたいという思いがあったからです。医療業界は新規参入が難しい分野なので、差別化を図れるという思いもありました。
中里さん中里
1台の開発に長い時間がかかったと伺いました。
市川
機械、電気、ソフトウェアの設計をすべて社内で行ったのもあり、やはり時間はかかりました。これから少しずつ、医療機器専任スタッフも迎えたいですね。
中里さん中里
開発を進める中で、実際の医療現場から多岐にわたるニーズが聞こえてきたそうですね。
市川
はい、それらを解決する新しい機器の開発も、将来的に計画しています。
中里さん中里
素晴らしいですね。ありがとうございました!