ここでは業界研究の目的ややり方、注意すべきことなどを解説していきます。
ただがむしゃらにやっても無駄になってしまうことがありますので、目的意識を持ち、正しい業界研究をして、自分に合った業界を見つけましょう。

業界研究の目的

業界研究の目的には色々あります。一つは自分が知らなかった業界を知ること、もう一つはその中から志望する業界を見つけることにあります。その上で、志望する業界についてより深く調べることが大きな目的として挙げられます。その上で最終的には自分にとっての就職活動の軸と、選んだ企業とが合致しているか評価することになります。以下で説明していきます。

自分の知らない業界を知ること

業界研究では、企業や業界の構造を理解することが大切です。全体像を掴むことを意識しましょう。
そこで、各業界や市場の成長性、人材に対する需要、どのような企業が存在しているのか、どのような価値が提供されているのか調査します。こうして業界全体の情報を整理していけば、これまで自分の知らなかった業界にまで視野を広げることができるようになります。

志望する業界を見つけること

自分が志望する業界を決めるためにも業界研究は重要です。業界を絞るにも、やはり他の業界を知らなければフィルターをかけることはできません。その後希望する企業を決めるためにも大切な作業です。

志望する業界のことを知ること

業界について深く知ることができれば、これまで意識してこなかった企業なども見えてくるようになります。世間的に有名な企業でなくても、ある業界においては一流であることもよくあります。
志望する業界を絞ることができれば、次にその業界に着目してより理解を深めていくことになります。企業によって職場環境などは違いますが、そもそも事業内容が自分のやりたいことではなければ長続きはしません。そういった意味でも志望する業界のことを知るということは重要なことです。

業界研究のやり方

それでは、業界研究を実際にするためのやり方を紹介していきます。

関心ある企業のデータを収集する

業界研究をモチベーション高く進めていくため、最初のステップとして、自分の興味ある企業を例に挙げて調査していくことから始めてみましょう。そこで各データを収集していきます。定量的データ・定性的データを分けて考えてみましょう。
定量的データとしては以下のものが挙げられます。
・売上高
・経常利益
・経常利益推移
・国内外におけるシェア
・従業員数
・支店数
・平均年収
・平均年齢
これら定量的データは数値として明らかにできるデータのため、比較的簡単に集められるかと思います。これに対し定性的データには以下のようなものが挙げられます。
・企業の抱える課題
・将来性
・関連企業
・サービス内容
こちらは数値で示すものではないため、多くの情報源から収集し、偏りのなようにまとめていきましょう。
最も興味のある企業をターゲットに始めてみるといいですが、思いつかない場合には説明会で出会って印象的だった企業や日常的に接する機会の多い企業を選ぶといいでしょう。一般に知名度の高い企業ならデータ収集も比較的簡単になります。例えば小売業界などは一般消費者との取引が多くなりますので、身近な企業も多くあるでしょう。アパレルも同様です。
これらの中から一つ選んだ企業のデータ収集を行い、企業自体の概要が把握できれば続いてその企業が属する業界の調査に入ります。

業界内で企業の比較をする

毎年出版されている業界地図などを見れば、各業界で代表的な企業が掲載されています。知名度だけでなく、シェアの大きさや海外への進出度、その他色んな指標から各企業が評価されています。関連するグループや、業界ピラミッドなども把握できるでしょう。
最初に着目した企業が属する業界から調査をすることで、その企業が業界内でどのような立ち位置なのか見えてきます。同時に他社との比較ができ、徐々に一企業から一業界を知ることに繋がってきます。
特に見るべきポイントは、業界内のトップ企業との違い、各企業の得意とする分野などです。また、どのような戦略を取っているのかも研究してみましょう。
もうひとつおすすめの業界研究の手法としては、過去の業界地図とも見比べるということが挙げられます。現時点の業界地図を見るだけでなく、業界を時系列で意識することができるようになるため、企業の伸びや業界全体の傾向も読み取ることができます。どこに投資し、どこに注力した企業が結果として伸びたのかも見てみます。企業の将来性も掴めてくるかもしれません。

別業界の企業についても調査する

一つの業界についてイメージが掴めてくれば、別の業界に属する企業に着目して同じようにデータを収集していきましょう。その特定の企業を各データから調査し、その後その業界における立ち位置や他者との比較を行います。
業界研究をするといっても、最初からだいたいの業界を絞って就職活動をしている人も多いかと思います。しかし、業界研究をしていない段階から業界を絞って就活をしたのでは自分の可能性をつぶすことにもなりかねません。なかなか日常生活で接する機会のない業界については深く知らない人がほとんどです。業界研究前に、すでに興味を持っている企業の業界だけに絞ってしまうことのないよう、複数の業界研究も心がけましょう。
例え別の業界に就職することになったとしても、これから社会人として企業に就職して働くのであればその経験は決して無駄になるものではありません。

業界間の比較をする

関心ある企業の調査から始め複数の業界研究をした後で、業界同士を比較してその特徴や傾向を把握していきましょう。
複数業界の研究をすることのメリットは面接対策にもなるということです。例えば特定の企業に対する志望理由のほか、なぜこの業界や職種を選んだのか、という質問が来ることも十分考えられます。一つの業界しか知らずにこの質問に答えるのは難しいかもしれません。他の業界を知っているからこそ、他所と比較した良さを主張して志望理由として上手く伝えることができるようになります。
業界間の比較をする段階では、こうした面接対策も視野に入れて「その業界に興味を持ったきっかけ」「その業界で活かせられる自分の長所」「業界全体の展望・将来性」などもまとめておくといいでしょう。こうした基礎があれば志望理由にも説得力が生まれます。面接官も理由に納得してもらいやすくなります。なぜその業界並びにその企業を第一志望としたのかがはっきりさせられるのです。

業界研究のポイント

業界研究をするにあたり大切なポイントを説明していきます。

業界全体の把握

業界の詳細まで理解しようとすると、特に最初の段階だと複雑に感じてしまいなかなか業界研究が進まなくなってしまいます。そこでまずは業界の全体像を捉えることから始めることが大切です。
その上で業界毎の特徴を理解しましょう。例えば業界特有の商品・サービス、またBtoBなのかBtoCなどを知ることは欠かせません。面接でも、サービスの形態などを理解しているのかどうか確認するための質問をすることがあります。そのため詳細部分まで調べ上げるより、基本的な業界の特色をしっかりと覚えておくことを意識しましょう。

安定した成長が見込めるかどうか把握する

このことは自身の将来のために大切なことです。将来的に衰退すると見られる業界に入ることはリスクが高いと言えます。今後のキャリア形成にも影響するため、できるだけ安定性のある、成長性のある業界を選ぶことが望ましいです。ただし自分のやりたいこととの兼ね合いもありますので、一つの判断材料からすべてを決めつけて行動しないように注意しましょう。
将来性を評価するのは簡単なことではありませんが、単純な指標としては業界の平均年齢や売上高などが挙げられます。例えば平均年齢が低い業界は成長性があるとも言えますし、売上高が高く続いていれば安定性があると言えるでしょう。

データを収集する方法

業界研究をするにもデータが必要です。情報源は色々とありますが、ここではおすすめの情報収集の方法を紹介していきます。

書籍・雑誌

書籍や雑誌は基本的な情報収集の方法と言えます。特に有名なのは業界地図です。多くの業界が紹介されています。または就活四季報もおすすめです。こちらは作成にあたり企業からの掲載料をもらっていないことから、より客観的な情報が期待できます。
また、雑誌からも有益な情報は多数収集できます。雑誌の特色としては、トレンドが押さえられているということにあるでしょう。網羅的な、リファレンスとしての利用ではなく、どちらかと言えば、今現在注目されている情報について深く知ることができます。就活に関するコーナーで雑誌も探してみましょう。また雑誌の場合、低価格で購入できるものが多いのもメリットです。

注目する企業のSNS

多くの情報が得られるわけではありませんが、SNS、例えば企業の公式Twitterアカウントをフォローしておけば、最新の情報をいち早く入手することができます。

日経新聞

日経新聞は、社会人の情報収集源として最適な新聞です。雑誌のようにトレンドや最新の情報が掲載されます。散逸的な情報となりますが、より広い分野の情報を一気に集めることができるでしょう。
景気の変動や各業界の最新動向、社会情勢全体など、一般常識として質問される内容への対策にもなります。日常的に読むだけで就活対策に繋がることでしょう。

ニュースサイト

今では新聞や書籍以外にも、インターネットからほとんどの情報が得ることができます。企業や業界に関する情報であっても、Webサイトを探して閲覧すれば入手することは可能です。
そしてニュースサイトを閲覧することには、効率よく必要な情報だけを手に入れられるというメリットがあります。本を買ったり新聞を購読していたりすると、あまり興味のない分野も多く掲載されており、結局すべては読まないということもよくあります。ネットだけの利用だと情報が偏ってしまいますが、併用すればスピーディーに業界研究のための情報が得られることでしょう。ただしWebサイトによっては情報の信ぴょう性が欠けることもありますので注意が必要です。